“内定辞退”と”早期離職”を防ぐカギ。オファー面談のすすめ
キャリアコンサルタントの原田です。
採用担当者の方から「内定を出しても辞退されてしまう」という嘆きをよく伺います。また「せっかく採用したのに3ヶ月もしないうちに退職を申し出られた」という声も耳にします。
内定者が辞退する理由
もちろん、理由は人によって様々。
①複数内定をもらって、比べてみてより自分にマッチした会社に決めた
これはある意味仕方ないですねぇ。気持ちを切り替えて、新たな人との出会いに注力しましょう。
考えなければ、ならないのは以下のような理由による辞退です。
②思ったより条件が低かった
③面接官の面接で言われた一言が引っかかっていて不安だ
④落ちると思っていたら、なんだかわからなけど合格してしまった。
求職者は内定をもらうまでは必死ですが、内定をもらうと我に返ります。
そして何割かの方が「この会社に決めて本当に大丈夫なのだろうか?」と悩みます。
マリッジブルーならぬ、内定ブルー。
面接でのやりとりを振り返ったり、内定通知書の記載事項を読み直したりしているうちに、些細な事柄が蘇ってきます。
・希望年収聞かれたので410万円と答えたのに、提示が400万円だった。(10万円少ない)
・子育てしながらの勤務になるけど残業は大丈夫?と確認されたけど・・・(求人票には月10時間程度って書いてあったけど、強く確認されたってことは、もっとたくさんあるのでは?)
・世間話みたいな面接で終わったけど、具体的にどんな仕事をするんだろう?・・・(それって私にできるんだろうか?)
本当は相性が良いのに、こういった不安が解消されないからうまくマッチングしなかったとなるのはとてももったいない!せっかくのご縁を活かしたいですよね。
なので、私たちは、「オファー面談」の実施を、オススメしています。
これもいろんな理由が考えられます。3大理由をあげると、
早期離職する理由
①聞いてなかった
②話が違った
③イメージと違った
まずは、①聞いてなかったの事例から。
「始業は8時15分と聞いていたのに、毎週月曜日は早朝会議があって7時30分出社と入社後聞いた」
次に、②話が違ったの事例。
「ボーナスは年間4ヶ月と聞いていたのに、最初のボーナスはほんのお小遣い程度だった」
最後は、③イメージと違ったの事例。
「既存客中心の営業ということでルート営業をイメージしていたけど、新しいサービスの営業で、たしかに既存客を相手にしているけど、まるで新規開拓みたいでイメージとは違った」
こんな、先にすり合わせをしておけば、大きなキズにはならないことを、後から知ったがために、傷口が大きくなってしまい、退職につながる場合が多いのです。
なので、私たちは、「オファー面談」の実施を、オススメしています。
オファー面談とは
オファー面談とは、最終面接を終え企業が内定を決めた(求職者に内定通知書を出した)あとに、企業と求職者が直接対話し、条件や入社後の期待について確認し合う面談。
労働条件の提示にとどまらず、入社後の仕事内容やその人に惹かれた理由・期待する未来像なども共有し、不安を解消し、入社への最終動機を形成していく大切な場です。
●オファー面談で「こんなことを伝えてほしい」と採用担当者の方にお願いしています。
・応募者の強み(できたら3つくらい列挙)→私たちは、あなたのことをちゃんと見て採用を決めたのよ!というメッセージになる
・提示した条件
・賃金制度について噛み砕いて説明→本人が面接でこたえた希望年収には通常残業代も含まれてます。月平均何時間くらい残業していた?10時間してたらその部門も年収に含まれていますよね。
今回提示した400万円は月額給与と賞与を足したものです。この他に残業代がでます。うちも月平均で10時間位の残業があるので、年収では◯万円プラスになります。決して前職より低い条件ではありませんよ、と。
・できたら人事制度全般を系統だてて説明してください。→安心感を生む。
・どんな組織でどんな仕事からスタートするか、一通りやれるようになったら、どんな将来が期待できるか→入社動機を高める
・オファー面談の最後には、「あなたと一緒に働きたい」という思いを自分の言葉で伝えてください。
オファー面談の効果
以前、求職者の方の転職支援をする中で、こんなことがありました。
20代後半のAさんが、初めての転職で、1社目で内定をいただきました。
内定をいただいた会社では、内定通知書を発行したらその後に必ずオファー面談をセットしている会社です。
内定通知書をもらったAさんは、
「ありがとうございます。嬉しいです」
と行った翌日に電話をくれました。
「原田さん、思っていたより条件が低いです。明日のオファー面談には行きますが、もしかしたらお断りをするかもしれません。まだ1社目ですし、いろんな会社を見てみたいとも思っています」
と私を気遣って話してくれました。
私の方では、Aさんが何を気にしているのか、それに対してどんな説明をしてほしいかを整理して、内定先の採用担当者に情報提供しました。
オファー面談後すぐに、Aさんが電話をくれて、明るい声で
「お世話になりたいと思います!先方にお伝えください」
と伝えてきました。
人間はストレスがかかった状態で少ない情報で判断しようとするときに、マイナスに考えがちです。
これは誰しもが体験したことがあるのではないでしょうか?
オープンな雰囲気で、不安の種を摘み、やる気の種をまいていくのがオファー面談です。
入社への最終動機を形成してく場の実施をサポートは、人材紹介サービス、人事顧問サービスでご提供させて頂いております。ご興味ある方はお問い合わせください。

